2016年12月16日金曜日

弁護士は他人の契約書は真剣に見ているが,自分のそれはそうでもないことが多い。

好きな民法の条文は608条。渡部です。



毎回の冒頭の挨拶に意味はありません。気にしないでください。

今日は金曜日。しかももうすぐクリスマス。楽しく過ごしている方が大勢いらっしゃればいなあと思います。

私は当然事務所で仕事をしているわけですが,ちょっと困ったことが起こりました。




エアコンが壊れた気がする。




「気がする」と,あくまで故障を断定していないのは,私に現実を直視する勇気がないからです。

ちょっとヒーターだけでは寒くなってきたので,エアコンのリモコンをオンしたら,いつもの「ピッ」ていう音が聞こえない。

なるほど。リモコンの電池が切れたのかと思い,近くのコンビニに単三電池を買いに出かけました。

馴染みの店長さんと談笑しながら単三電池を購入。リモコンに入れようと思ったんですけど,目の錯覚か,電池がでかい。




違う。電池がでかいんじゃない。リモコンが小さいんだ。単四電池だ。





単三電池を買った5分後に,同じコンビニで単四電池を買うと,店員さんが哀れみの目で見てきます。みなさん気をつけてください。

そんなこんなでリモコンの電池を取り替えたわけですが,まぁ御察しの通り,エアコンがつかないんですよ。

本体の電源的なものを押してもうんともすんとも言わない。

思わず現実逃避で裁判所に報告書をファックスしてから,もう一回やってみたけどつかない。

そこからぼくの思考は進みます。


【問題】
賃貸物件に初めから備え付けてあるエアコンの修理費は誰が負担するのか。


私は弁護士です。当然民法を調べると思うでしょう。


でも現実はそんな余裕はありませんでした。普通にググっていました。弁護士といえど所詮人の子。テンパった時に合理的な行動など取れんのです。



違う,おれには10年弱の法律家としてのキャリアがあるじゃないか。それに気づいた私は,契約書を引っ張り出して,早速検討を始めました。

あ,ググってみて知ったんですけど,結構ネットって間違ったこと書いてありますよね。エアコンの修理費負担の問題は,一律な回答があるわけではなく,まず契約書の条項の内容が問題になりますので,読んでみてわからなかったら近くの弁護士の無料相談とか行ったらいいと思います。

結論から言うと,ぼくの契約の場合は大家さんが負担してくれる契約書の構造になっていたので,安心して修理しようと思いました。

でも実は近くの物件に引っ越そうかなとか考えているので,たぶん,ぼくの性格からして,しばらくエアコン問題は放置すると思います。とりあえず修理しなくて不動産屋に連絡だけしとけばいいや。ヒーターあるし。



そんなわけで,この冬はたぶんぼく,事務所でもこもこした格好でいると思いますが,気にしないでください。寒いだけです。お客様のところにはヒーター置いておくのでもこもこしなくて大丈夫です。うちは敷居低いんで遠慮なくきてください。

ではみなさん,よいお年を。

(今日の一言)

事務所はカレンダー通り営業中。

2016年12月8日木曜日

余暇の正しい過ごし方

リア充に憧れたことなど一度もない。何故なら二次元もリアルに含まれるからだ。渡部です。


仕事に忙殺されています。

そんな折,いったいどこでどういうフラグが立っていたのかわかりませんが,近々に「妻が2か月間家を不在にするイベント」が発生するらしいです。

※離婚フラグではないのでご安心ください。

私は生涯で付き合ったことのある女性はただ一人,妻で,しかも高校の頃から付き合っており,弁護士になった瞬間に妻と結婚という敬虔なクリスチャンのような人間なので,この「不在イベント」をどう乗り切るか悩み,同期の弁護士に相談したところ,こう答えが返ってきました。

「源ちゃん・・・その時間は大事にした方がいい・・・」


※何度も言いますが不倫フラグも離婚フラグも立っておりませんので,どうか同業者の皆様は受任レーダーを発さないでください。ここに事件性はありません。


この「不在イベント」は私の半生でも全く存在しなかった期間限定イベントなので,どうやって過ごせばいいか,仕事をしながら考えてみました。



①忘年会を企画してみる。

私はお酒が好きですが,よほどのことがない限り飲みません。

理由は,「お酒を飲むと車の運転ができないから」です。

私は極度の人混み嫌い病に罹患しており,電車に乗る年間の回数は片手で足りるほどです。出張でもない限り電車に乗りません。乗れません。電車に乗りたくないからこの仕事を選んだと言っても過言ではありません。

そのため,飲み会に出てもノンアルコールで済ませ,颯爽と車で家に帰り,「課金ゲームをいかに無課金で楽しむか」という最大の趣味に興じる傾向にあります。

しかし今回発生した「不在イベント」は,「妻が家にいない」という側面がありますが,別の視点で捉えると,「家に帰らなくてもいい」という捉え方もあります。こういう多角的視点を養うのが法教育の理念であり,こういう多角的視点を持っているからこそ私は法教育に携わっているのです。

そうです。飲み会の会場近くに車を止めてビジネスホテルに泊まれば飲み会で酒が飲める!(そして翌日車で帰る!)

これを奇貨として,私は忘年会を敢行することといたしました。

当然忘年会をやることとなったら,店をどうするとか,日程調整どうするとか色々めんどくさいことがあります。

しかしそれらは私には何の障害にもなりません。なぜなら






私は友達がほとんどいないからです。





ガチです。ガチでいません。これはガチですが,向こうは友達だと思っているかもしれないけどぼくは心を閉ざしているというパターンが多いため,私の友達は四捨五入したらゼロ人になるぐらい友達がいません。

そこで今回,ガチで友達がいない私でも飲みに誘える精鋭3名に対し,忘年会開催通知を発動。3名ともノリノリでテンションが上がっているメールを返信してくれました。




そしたらぼくが萎えてきました。




何故かテンションが上がる友人を見て,飲み会というハードルの高さを改めて実感した私は現実を直視し始め,そもそもなんでわざわざ外に飲みに行かなきゃいけないんだ,一人で家で飲めばいいじゃないかという多角的視点を発動。友人1名に対し,こっそり「ねぇ,当日おれ行かないとか言いだしてもいい?」と電話したところ,「それはいつものことだから構わない。」と暖かい返事を受けました。




私は本気で友達がいないんだと思います。





②料理をしてみる。

私は生まれてこのかた料理をしたことがありません。

ほら,学校の家庭科とかで料理する授業とかあるじゃないですか。ああいうのも,普通に同級生に代わりに作ってもらってそれ食ってましたからね。もう料理しないことが信念なんじゃないかと言われたこともあります。

ただ,実は料理自体には興味がありまして,というのも,私は普段妻の料理で生きているわけですが,うちは私と妻の共働きなのに,いつも申し訳ないな,という人間として最低限備わっているべき感情ぐらい,私にもあるんですよ。

だけどじゃあ料理の勉強するかと言ってもその実験台になるのは妻で,しかもどう考えても妻の方が料理がうまい。そこで今回の不在イベント中なら実験台は私のみ。この機を逃したらいつ料理ができるようになるかわからない,やるなら今しかない!

というわけで,




先生に作り方を聞いてみました。


最近は便利ですね。すぐに作り方がわかる。

「玉ねぎは5mm幅程度に切り,生姜はすりおろしたボウルに入れ,醤油とみりんと砂糖を加えてよく混ぜる。




青字の部分の量がわからなくて萎えました。




何グラムとか大さじ何杯とか指示してくれないと。私は典型的な指示待ち日本人プレイヤーなんですよ。




キャベツの千切りができる人はすごいと思いました。





絶対できない。危ない。なぜ政府は千切りみたいな危険行為を容認しているのか。おかげで添えているぼくの左手の指の数が減るところでした。



③どうしたらいいのかわからなくなってきたので信頼のおける人に聞いてみた。



(結論)

結局いつものネットサーフィン。

2016年11月24日木曜日

プロとは

好きなサッカー選手は木村和司。渡部です。


今日は木村和司さんのお話をします。
別に何の理由もないんですけど,地元の友達に「お前サッカー好きとか言っておきながら木村和司を挙げないのは万死に値する」みたいな脅迫を受け,はっ!その通りだ!と思ったからです。
決して起案が終わって頭がぼーっとしているから気分転換に形式上ブログを更新しようと思ったわけではありません勘違いしないでください。

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木村和司氏に関しては説明不要です。
氏に関して説明すること自体が日本サッカーに対する冒涜になるので,知らない人はウィキペディアとか見てください。

なんで木村和司氏を挙げないと万死に値するかというと,ぼくの地元に木村和司が住んで居たからです(実話)。

ぼくの親友(小学校1年生からぼくに振り回されている。サッカー馬鹿。)は物心つく前から家族ぐるみの付き合いをしていたらしく,ある日家族でお出かけをしたら国立競技場に連れて行かれ,何故か近所のおっさんが国立競技場でプレーしていたらしいです。

その近所のおっさんが木村和司氏その人だから驚いたそうです。

近所の優しいおっさんは,実は日本代表選手で,横浜マリノス創設時の10番を背負った選手。そんなオーラはさらさらなかったと聞いています。

そんな氏は,偉そうな雰囲気を醸し出さず,すごく地元に馴染んでました。

なんなら,氏がこのご近所にいることを知られてはならないぐらい守りたくなるオーラが地元にはありました。

そんなおっさん氏のサッカースクールに,親友一度だけ行ったことがあります。

まだ小学生だった私は,氏がなんとなくすごい人だとは認識していましたが,テレビで見ている鬼気迫るオーラはなく,なんか適当そうな人だなとか思ってみてました。

で,サッカースクールは氏を交えたゲーム形式に。

当然氏は日本代表選手ですから,小学生なんて相手になりません。リフティングしながらかわします。

その様子に気性の荒い小学生ことこの私がキレました。

氏に教わりに来たのに氏の余裕ぶりに激昂。氏に一矢報いたい。くらえ,おれのスライディングタックル。

氏が転びました。





青ざめる私。






やばいやばいやばい。日本の宝を。ぼくが。一時の気の迷いで。傷つけた。
そんな泣きそうな私に氏は言いました。



「今のはファウルじゃけえ。」





泣きそうになる私。




やばいやばいやばいやばいやばいやばい。怒ってる。
そんな私に対して,氏は何事もなかったかのように立ち上がり,そのまま40メートルぐらいの距離から直接フリーキックを決めました。
歓声を上げる保護者たち。開いた口が塞がらない小学生たち。



「今のが『フリーキック』の蹴り方じゃ。」



最後の全体ミーティングで,「一人,つかかって来た子がおったが,あれぐらいの気迫をみんな持て。サッカーは野蛮なスポーツじゃけんのう。」とのお言葉。

そうです。

ただ単に自分のフリーキックを見せたいがためにわざとファウルを受けた氏に対し,再び殺意を覚えたのはいうまでも(以下略

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(今日の一言)

サッカーしてえなぁ・・・

2016年11月6日日曜日

横浜Fマリノスの現状に対する緊急動議

Jリーグは,動画配信大手のパフォームグループ(イギリス)と10年間総額2100億円の契約を結びました。

【日本経済新聞】
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO05135120S6A720C1000000/


そして,明治安田生命様がリーグスポンサーとなり,ようやく,日本のフットボールが文化になるかもしれません。

明治安田生命様のスポンサー魂はJリーグ全体に及んでおり,なんとJ3やJFLまで応援してくれるとのこと。

2015年から明治安田生命様がJリーグに目をつけてくださったのは,さすが明治安田生命様,先見の明があると言わざるを得ません。


※渡部法律事務所は公正中立をモットーとしており,特定の企業・団体を応援するものではございません。太字・大文字は目の錯覚です。お近くの眼科医にお寄りください。




ところで,ここまで来るのは非常に長い道のりでした。

私は横浜育ちなので,横浜のとあるチームのサポーターであります。

なんなら少額スポンサーになろうと思ったぐらいです。

そう,まさかあのとき,フリューゲルスの「F」の字を奪うような愚行を起こし,その後設立された横浜FCのサポーターの皆様に足を向けて眠れなくなったとしても,もはや「情」みたいなもので,愛し続けようと思っています。


ただ,仮に,現在売り出し中の代表にも召集される26歳のフォワード(仮に斉藤学と言います。)を川崎に売りに出したらちょっとわかりません。

また,守備範囲に定評のある生粋の守護神(仮に榎本哲也と言います。)を浦和にターンオーバー要員として売りに出したらかなりわかりません。

もっと言えば,代表出場数トップ5に入る,ここ5年間でもリーグ出場数30試合を超える,対人兵器中澤佑二(仮名)をまさか松田直樹氏と同様よろしく年齢のみを理由に放出するとしたら,ちょっと特定の車種の購入を子々孫々禁じるかもしれません。



要するに何が言いたいかというと,


フリーキック1発でお客さんを呼べる,横浜の至宝に対して獲得を表明した磐田に対して,「うちの俊輔は絶対に渡さん」ぐらいの声明を発表してもいいはずなのにそれをせず,スコットランドでもはや伝説的扱いをされている,どう考えてもこの人放出したら観客数激減間違いなしの左足オタク(神)に対して,その扱いはちょっとないんじゃないかなということです。



なんとなく,ヴェ◯ディとまったく同じ過ちをしそうでハラハラします。


※渡部法律事務所は,特定のチームをえこひいきし,また,時に敵視します。どんなに負けが混んでも辛抱強く見守るベイスタ◯ズファンのみなさんより,かなり堪忍袋の尾の耐久性は低いです。

2016年8月18日木曜日

本当の敵は己にあり。

オヒサシブリデス。好きなコントは「不思議の国のニポン」,渡部です。


生きてます。ブログ忘れてました。


ところでぼくは集中力がありません。

というか,集中できない,と言った方が正確でしょうか。

意識して「集中している状態」に入れないんです。これは昔からです。


サッカー部だったとき,特に公式戦前,

「集中してこーぜ!!」

みたいにチームメイトを鼓舞していたのですが,たぶんぼくが一番集中していませんでした。(だからたぶんレギュラーとサブを行ったり来たりだったんだと思う。)

しかもそれが監督にもバレていました。

傍目から見ても集中できていないというのは,かなりやばいレベルだと思った渡部少年は,その後,「集中している状態」に入るための様々な試行錯誤を始めます。

それは大学受験だったり,司法試験だったり,仕事であったり,様々な場面で「集中している状態」に入らなければならない局面はあるのですが,「自分は集中できない人間なんで」で済まされるほど世の中は甘くないとぼくのおばあちゃんが言っていました(今日現在存命。介護度なし。様子を見る限り他界予定なし。)。

そんなこんなで試行錯誤するうちに,ある特定の条件が揃うと,集中出来る状態に非常に入りやすくなるということに気がつきました。

これは様々な局面で応用が利くのですが,例えば仕事で集中する場面に置き換えて説明します。


①目の前に仕事の資料とパソコンを用意する。

当然ですが,仕事をする以上,目の前に仕事道具がないと始まりません。

集中する前の精神統一だとか呼吸法だとかは,試してみたんんですけど,これらはすべてただの現実逃避です。


②音楽をかける。

よく,「無音じゃないと集中できない」という方がいますが,ぼくは逆で,何か周囲に音がないと集中状態に入れないみたいです。

音楽の種類はそのときの気分で決めますが,最近はライムスターがお気に入りです。クラシックを聴くと睡眠状態に入ることが分かったのでやめました。


③YouTube,ニコニコ動画又はiTunesで購入した映画を再生する。

これもそのときの気分で選びます。「動画を流す」ことができればなんでもいいです。

ここですごい大事なことがあるんですけど,②の音楽はかけっぱなしの状態で③を実行します。要は②の音と③の音が重複することになります。

「そんな状態で集中出来るわけないだろ」という方がいますが,想像してみてください。例えばカフェで仕事している人とかいるじゃないですか。その人は「カフェに流れる音楽」と「周りの人たちの話し声」とか,異なる種類の音声を同時に聞きながら仕事をしているわけですよ。だからそんなに特殊なことではありません。

「じゃあお前カフェ行けよ」という方もいると思います。ただカフェも問題がありまして,ぼくが好きな音楽だったり動画だったりが流れる保証がないということです。そうです。ぼくは②の音楽も③の映像も同時にきちんと見ているのです。これはあまり信じてもらえないのですが,ぼくは家で,「妻と話しながら」「テレビを見ながら」「iPadの音楽を聞きながら」「iPadのアプリのゲームをする」という4つの動作を同時にできます。そうです。ぼくは「集中できない」という弱点がある一方,「適当な対応でいいなら複数のタスクを同時にこなせる」という無駄な特技があるのです。




「妻と話しながら」が「適当に対応していいタスク」になっていることは読み流してください。



そして,カフェで済ますことができない最大の理由が次の④です。


④裸足になり,椅子の上にあぐら(又は正座)になり,歌を歌う。

まず,裸足になる必要があります。靴,スリッパ,靴下等は一切脱ぐ必要があります。ぼくは司法試験も裸足で受けました。

「歌を歌う」とありますが,これは自然の思いついたままのフレーズをリフレインするだけです。今日歌っていた歌は,「ハイジ,クララ,ラリアット♪」という詩でした。

ここで超重要なのが,②の音楽と③の動画を流しながら歌っているということです。自然,④で歌う歌は②の音楽のリズムに引っ張られがちなので,②の選曲はすごい重要です。今日はライムスターの「ウィークエンド・シャッフル」を聴いていましたので,そのビートに合わせて「ハイジ,クララ,ラリアット♪」と歌っているとお考えいただければイメージしやすいと思います。

どうですか。これはカフェではできない。


⑤集中スイッチが入る。

①〜④の状態で仕事をぼちぼち始めていると,スイッチが入ります。

このスイッチの入る感じはすごく表現が難しいです。正確に言うと,スイッチが入るというよりは,「このままの状態でいけば集中出来ることを確信する」的な天啓がおりてくる感じです。

音とか映像は流れているんですけど,それら全てがスーッと後ろの方に行き,ぼく自身の意識もスーッと後ろの方に行き,眼球だけがその場にとどまる(=意識的には眼球が飛び出ている感じがする)感じがして,ぼくの本能が「このまま行け」と命じます。


⑥集中モードに入る。

ここに入ると,モードがとけるまで記憶が曖昧になります。

タバコを吸ったり音楽を消したりブツブツ独り言を言ったりしているみたいですが,本当によく覚えていません。この間ペン立てが床に放り出されていたので,たぶん邪魔だと思って投げたんだと思います。全く覚えていません。

集中モードに入ると自力でのモード解除ができないので,ガソリンが切れるまで続きます。モード中に起案した文章は,誤字脱字が激しいですが,後日校閲ついでに見直したときに,大抵そのまま採用されます。

このモードに入るとプライベートで使っている電話に出なくなります。というか気付いていません。だから友達が減ります。


⑦変な匂いがする。

人間の嗅覚というのは,未だ科学的に全容が解明されておりませんが,一説によると視覚・聴覚以上に人の深層心理に働きかける作用が大きいと言われております(知らないけど)。

ただ,変な匂いがしたぐらいではモードは解除されません。


⑧すごく変な匂いがする。

なんだこの匂いは。嗅いだことない匂いだ。あれか?おれは今オナラでもしたのか?でもこれはオナラの匂いか?おれは昨日何を食べた?そうだ。鳥の唐揚げを食べた。いや,これは鳥の匂いじゃない。でも腸を通ると匂いが変わったりするのかな。そうだきっとそうなんだ。


⑨すごく変な匂いが結構な時間続いている。

これは絶対気のせいじゃないよな。ずっと続いてるもんな。ていうか,こんなこと考えている時点でおれはもう集中モード解除されてるんじゃないか?えー,またこのモードに入るのめんどくさいんだよなー。どうしようかなー。我に帰ろうかなー。我に帰るっておかしいよな。別に我を忘れているわけじゃないもんな。おれはおれだもんな。だめだ,これもう切れてるわ。諦めて匂いのもとをたどるか。












火事だ!
うちの事務所の中で火が猛っている!
紙が燃えてる!


※写真は消化作業後の燃え端です。


火を!火を踏め!
熱い!裸足で踏んじまった!なんでおれは裸足なんだ!


水をかけ・・・るな!
他の書類も水浸しになる!
火を握り潰せ!




(本日のお知らせ)
本日午後5時頃,川崎市内所在の渡部法律事務所にて,渡部源(35歳)が加療一週間の火傷を負うという事件がありました。
原因は同人が業務中,タバコを吸っていたところ,吸殻が同人の過失によって床に転落し,シュレッダー予定の古紙に燃え移ったところ,同人が素手で処理をしたためとのことです。
なお,燃え移った古紙は,同人が破産管財人に就任するたびに全国の不動産会社が送ってくる「営業FAX」の山であり,すべて廃棄予定だったとのことで,同人の業務に支障はないとのことです。
同人は取材陣に対し,
「もう二度とシュレッダーはためない。ていうか床に紙は置かない。」
「業務に伴う文書類は,日弁連の指針どおり適切に保管している。もちろん,日弁連の指針には明示されてないかもしれないが,紙類と灰皿は離して配置している。」
「今回燃えた営業FAXは,1社分のものである。敢えて社名は出さないが,不動産処理だけでなく古物商許可を得ている会社で,非常に優秀な会社であると思う。だけど頼む予定はない。」
などと述べています。
また,それと合わせて反省の弁として,
「これまでも気をつけていたが,今後一層火の元,そして事務所の管理に注意をしていく所存である。」
「タバコをやめる気はない。」
「そんなことより私の交通違反点数の方が気になっている。確かこの10月までを無違反で過ごせば点数がリセットされるはずだ。今私は,免許の停止の一歩手前だとだけ言っておこう。」
などと述べています。

現場からは以上です。


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2016年6月5日日曜日

クロロ・ルシルフルが心配でならない。

好きな言葉は「印税」。渡部です。


私は弁護士ですが,将来,法律に全く関係のない小説とか書いて,印税をもらうのが夢です。もっと言えば,小説じゃなくてもいいから印税だけ欲しいです。

そんな私にお手紙がきました。

賢明な読者の皆さんはお察しでしょう。

今回は,ついに私が本を出版するという話ではなくて,友人が本を出版したという話です。


順を追って話しましょう。

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今日は日曜日。世間がどっぷりお休みされている中,私は延々とパソコンを打ち続ける作業を行い,体も気持ちもリフレッシュとは真逆な何かに突っ走っておりました。

ようやく作業も終了し,じゃあ帰ろうかなと思い,ふとFacebookを開いたところ,今回のキーマンである,水上貴央(みずかみたかひさ)弁護士が,私を名指しして自身が書いた本を「宜しくお願いします。」と言ってきました。

賢明な読者の皆さんはお察しでしょう。今回は私に一円も印税が入ってこないパターンのやつです。

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まず,水上弁護士と私のことを説明しなければなりません。

水上弁護士については,こちらの動画を御覧ください。


これは,2015年9月16日に行われた,いわゆる安保法案に関する,横浜地方公聴会での模様です。

ここで,「これ(横浜地方公聴会)は,安保法案に関する慎重な議論をする場なのか,それとも採決ありきの『セレモニー』なのか」と,委員長に啖呵を切っているのが水上さんです。

そんな水上さんから来たお手紙が以下です(原文ママ)

なんだか重大なことを忘れているような気がしていたのですが
思い出しました。
私が最も尊敬している弁護士の一人である渡部源先生に
未だ十分に告知できていなかったのです。

渡部源先生は、私が川崎市幸区南幸町2丁目4−2に事務所を構えておられる弁護士の先生の中で一番尊敬している先生です。
川崎はもとより、神奈川全県の弁護士や依頼者、一般の方々から絶大な信頼を集める渡部先生にご協力いただけなかったのが、
今の時点で、未だ十分にこの本がブレイクできていない理由です。間違いありません。
我ながら大変な間違いをおかしていました。
しかし、改めるに憚ることなかれ、ということで、すぐに渡部源先生にご連絡してみなければと思い、ぶしつけながら投稿させていただきました!!大変失礼いたします。
ガチで立憲民主主義 集英社インターナショナル
よろしくお願いいたします。

何言ってんだこいつ。


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そもそも私と水上さんの接点ですが,ロースクール(大学院)が一緒だったんですね。

水上さんは一橋大学商学部経営学科を卒業し,銀行系シンクタンクにお勤めの後,一念発起して早稲田大学大学院法務研究科に入学。修了後司法試験に合格し,現在は青山学院大学法務研究科の助教に就任されております。

他方私は明治大学阿呆学部に入学後,ネットカフェにアルバイトとして勤務し,「就職が嫌だ」という理由で早稲田大学大学院法務研究科に入学。修了後司法試験に合格し,現在はどこの大学からもお声がかからない状態でニコニコ動画を見る毎日です。

そんな対局にある二人が,ロースクールという特殊な場で何故か意気投合。仲良くなり,現在もお互い交友を深めている。




そんなありきたりな話だとでも思いましたか。全然違う。



まず,私と水上さんは,ロースクール時代,全く接点がありませんでした。(記憶が確かなら)

今はどうか知りませんが,当時の早稲田は一学年250人ぐらいいて,なんとなく,生徒間でも「階層」が存在しました。

・出来立てのロースクールの今後をも考えるやる気とフロンティア精神に溢れるグループA
・ロースクールはさておき,自身の目標を達成すべく勉学に励むグループB
・勉強についていくのに精一杯な毎日のグループC

Aを頂点として,B,Cと人口が増えるイメージでしょうか。

水上さんは当時あからさまなAでした。クラスは違えど,私でも名前が聞こえて来るぐらいの方でした。

ちなみにぼくはグループDです。グループDは,「ダメのD」です。

Cですらない。そもそも勉強についていけてない。ついていけないからゼミとかに出れない。自分でとにかくやるしかない。

孤独な勉強をする毎日。ただし私はヘビースモーカー。喫煙所にいる人は,学年もグループも関係なくみんな仲間。そう,水上さんとは喫煙所で出会ったのであった。


そうなら良かったんですけど,残念ながら水上さんはタバコを吸いません。



共通の思い出もありません。


ぼくが優っているのは「倫理感のなさ」だけです。

あ,でも女性のモテ具合なら誰にも負ける気はしない。

そんなぼくも,このブログを書くようになり,たまに憲法とか政治の話を書いたら,昔の仲間が賛同したり面白いと言ってもらったりするようになりました。水上さんはそんな仲間の一人です。

ぼくの記憶だと,学生時代,水上さんは憲法ガッツリというよりかは,むしろ民法とかロジック使うのがお好きなイメージだったので,ここ最近,なんかガッツリ国会議員と話している水上さんを見て,「この人の身にいったい何が起こったのだろう」と割と本気で思ったりします。

まぁ,そんな人が警笛を鳴らさざるをえないほど,現在の憲法が危機的状況にあるということなんでしょうけど。

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で,水上さんとの関係に話を戻しますが,リアル世界で会わないため,割と気さくにネット上でお互いを面白おかしく牽制する仲なのですが,水上さんに決定的な欠点が一つだけあります。

それは,絶対ぼくのことを尊敬していないであろうくせに,年下のぼくを敬いへりくだり,それに困るぼくを見てせせら嗤うというプレイがお好きということです。



こいつ・・・おれのことおもちゃだと思っていやがる・・・!


上述の手紙のくだりを思い出してください。

私が最も尊敬している弁護士の一人である渡部源先生に

というくだりで始めているところまではいいのですが,そのあとに,


渡部源先生は、私が川崎市幸区南幸町2丁目4−2に事務所を構えておられる弁護士の先生の中で一番尊敬している先生です。









南幸町2丁目の弁護士はおれだけだ。







こいつは間違いない。確信犯だ。

おそらくぼくのFacebookで拡散させようという魂胆だろう。そうはいくか。








Facebookではなく,ブログで全世界に貴様のことを晒してやる!






これが今回の更新理由です。ここまで前振りです。渡部です。

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どんな本か知らないので,買ってみました。


1728円!税込!高い!高いよ水上さん!最近ぼくはお小遣い減ったから,週に一度の楽しみのヤングジャンプ(320円税込)をなくなくあきらめているんだよ!できれば少年ジャンプの値段ぐらいに抑えられなかったのかね集英社!

中身を見てみよう。

文字!文字ばっかだよ水上さん!文字と絵の量をハンターハンターぐらいの比率に抑えられなかったのかね集英社!(冨樫先生,連載再開ありがとうございます。)

で,全部読んだ。

感想ですが,個人的には「安保法案可決,そしてその後についての『ものすごい詳細な』解説本」という印象です。

容量としてはかなりのことを書いているのですが,口語調で書かれているため,すんなり入ってきます。

これに関する報道が自重気味にある昨今,裏話も含め,かなりの情報を得ることができるので,非常に興味深い(面白いというよりは「興味深い」の方が個人的にしっくりくる感じ)本です。

実務家が読んでも,絶対知らないことが出てくるので,「実務家が安保法を語るなら,まず最低限抑えるべき本」と言っても過言ではありません。

高校生が読んでも面白いかもしれません。テレビとかであまり出ていないことが書いてあったりしますが,それは,我々弁護士からすれば本当に「当たり前のこと」なので,意外と驚きますよ,これ。

「ガチで立憲主義」というタイトルのとおり,まじめに立憲主義のロジックを語る本なので,水上さんらしさ爆発です。

奥田愛基さんはオマケ。




(今日のまとめ)

みんな!今の日本は,来週のハンターハンター以上に目が離せない状態になっているんだぜ!


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2016年5月1日日曜日

刑の一部執行猶予制度

「刑の一部執行猶予制度」が6月から開始します。渡部です。



もう皆さんご存知の刑の一部執行猶予制度が始まりますので,よろしくお願いします。

すいません,ぼくは最近までこれが始まるの知りませんでした。

まずい,これは弁護士として非常にまずい。しかもいつも後輩弁護士に偉そうな口を叩いているのに立場上まずい。

しめた,今はゴールデンウィークだ。今のうちに勉強しておいて,ゴールデンウィーク明けに「知ってましたけど何か」みたいに素知らぬ顔で毎日を過ごそう。そう決めました。


【刑の一部執行猶予制度とは?】

刑の一部執行猶予とは,懲役又は禁固の判決を言い渡す場合において,その刑の一部の執行を一定期間猶予する制度です。

長くて言いにくいので,以下,「一部猶予」と言います。

刑法が一部改正され,また,薬物使用等の罪を犯した者に他する刑の一部の執行猶予に関する法律というものが作られました。

6月からスタートです。


【なんかそれ刑が軽くなって良さそう】

そう簡単にいかないのが一部猶予の難しいところです。

まず,「一部猶予」という言葉を聞いて,誰もが「実刑>一部猶予>猶予」という量刑のイメージを持ちますが,まずこれは間違いです。

なんか実刑と執行猶予の間の,なんか中間的に落とし所を求める日本人特有の性質が反映された制度のように聞こえますが,そういうわけではありません。

結論から言うと,一部猶予は実刑の一種と言われています。

イメージすると,

・実刑(この中に一部猶予が存在)
・執行猶予

というイメージです。そうすると,実刑は一部猶予の包括的概念なので,わかりやすく「全部実刑」と言い換えます。また,今まで執行猶予と呼んでいたものも紛らわしいので「全部猶予」と言い換えます。

・全部実刑(この中に一部猶予が存在)
・全部猶予

こうなります。

なぜこうも「実刑の一部ですよ」と強調しているかというと,執行猶予(全部猶予)って,裁判の後,刑務所行かなくていいじゃないですか。

ただ,一部猶予の場合,実刑の一種なので,判決後,猶予なのに刑務所に行きます(ここすごい大事)

例えば全部猶予の場合,「被告人を懲役1年6月に処する。この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する」という主文がスタンダードです。

この主文を噛み砕いて日本語に変換すると,「貴様は1年6か月刑務所に入ってもらう。ただ,本来そうしてもらうのが筋だが,更生のチャンスをやろう。3年間,何も犯罪やんなければ,刑務所の件はなしにしてやる。そうだ。明日から刑務所,というわけではないということだ。元気でな。」となります。

他方,一部猶予の場合,「懲役2年6月,うち6月についてその刑の執行を2年間猶予する」という主文になるのではないかと言われています。

この主文を日常会話として使われている日本語に変換すると,「貴様は2年6か月刑務所に入ってもらう。確定したらソッコー入ってもらう。即座に,だ。ただ,貴様には社会内でうまく更生してほしい。だから,2年間服役した後の最後の6か月,刑務所の外に出してやるから,上手く社会に適合できるように,保護観察を使ったりして,うまく社会に戻れるよう見ておいてやろう。その6か月を見事真人間として過ごせたのであるなら,最後の6か月は刑務所で服役しなくてもよくしてやろう。犯罪したらダメだからな。元気でな。」ということになります。

非常にわかりやすい表現では無いということを自負しています(日本語難しいね。)。


【なんでこんな制度が始まるの?】

難しく言えば,施設内処遇と社会内処遇の有機的連携を構築して,再犯を防止することを目的としています。

どういうことかというと,今までの実刑(全部実刑)の場合,刑務所に入って,刑期が終了したら(仮釈放受けたら),刑務所は「アバヨ!」と言って,経済的・社会的意味において素っ裸で社会に放り出されます。

例えば薬物事犯者の場合,自身の意志だけでは薬物を断つことは難しく(薬物,ダメ,絶対),職無し・金無し・人脈無しの状態で「アバヨ!」されると,再度挫折して同じことすることがあります(いわゆるスリップと呼ばれる現象。薬物の再使用。)。スリップすると,周囲の人間も離れていき,また薬物のドツボにはまる。これが非常に多いと言われています。

もちろん,刑務所の中で薬物をすることは,ハリウッド映画の刑務所でも無い限り不可能で,刑務所の中の職員さんが,親身になって薬,ダメ,絶対を刷り込ませます(交通刑務所の市原刑務所以外のすべての刑務所で,薬物断絶プログラムが実施されています。)。これが施設内処遇です。

ところが今まではここからいきなり「アバヨ!」するために,社会内での更生処遇が不十分な場合があります(社会内処遇)。

ということで,いきなり社会にアバヨ!するのではなく,施設内で職員さんに受けていたような更生処遇を社会でも受けて,その人が完全に犯罪と手を切るための連携を,刑務所と社会がすることにした(有機的連携),これが一部猶予の趣旨です。


【じゃあとりあえず一部猶予という戦い方の選択肢が増えたね!やったね!】

そういうことではございません。

先程お話ししたように,一部猶予は全部実刑の一種と言われており,「従前全部猶予であった者を一部猶予にする」中間刑ではなくて,「従前全部実刑であった者のうち,当別予防の観点から必要かつ相当な場合に適用する制度」です。

従って,誰でも一部実刑になるとは限らず,法律で厳格に要件が定められています(改正刑法27条の2,薬物3条。)再度の執行猶予とはまた異なる要件が定められているので,同業者の方は注意してください。

検討順序としては,

①本件事案が実刑事案であるか判断
②実刑事案である場合,宣告刑が3年以下(っぽい)か判断
③犯情の軽重,再犯防止の必要性・相当性から一部猶予が相当か

という順序になります。

何を言ってるかわかりづらくなったでしょうし,私も何を言っているかわからなくなってきたので,ケースごとに考えてみましょう。

無罪主張している場合(要は全面否認している場合)

一部猶予が出る可能性は極めて(ほぼ)あり得ません。
無罪主張(否認)をしているにもかかわらず実刑判決が出たということは,裁判所は「犯罪したのに否認した」と見ますので,更生意志や社会内処遇のプログラムを受ける意志が立証できる(立証する場面が出てくる)とは思えないので(そんな事案あるのかしら。),「先生,否認するけど万が一の場合は一部猶予をお願いします。」というのは無茶振りに近いと思います。

また,被告人が無罪主張をしているにもかかわらず,弁護人が弁論で一部猶予を主張することは,被告人が無罪主張しているのに弁護人が実刑(一部猶予は実刑の一種)を認めていることになるので,同業者の方はご注意ください。


全部猶予が可能性としてある場合

まだ施行されていないのでイメージしづらいですが,全部猶予が可能性としてある場合には,弁護人は全部猶予を主張すべきでしょう。一部猶予は実刑ですからね。
ただ,実務の世界には,「理論上全部猶予があり得るんだけど,現実問題全部猶予が難しい事案」というグレーの事案があります。
この場合には,被告人と打ち合わせを重ね,方針を決定しなければならないと思います。
ただ,これはあくまでぼくの感覚ですが,この場合に一部猶予の弁論はしづらいと思いますが,一部猶予の立証はしておくと思います(そして裁判所にチラチラ視線を送ります。)


一部猶予の後の話

これはぼくも初めて知ったんですけど,全部猶予の「猶予」と一部猶予の「猶予」は少し性質が異なります。
具体的には,猶予期間中の監督状況が大きく異なるみたいです。
全部猶予(今までの執行猶予)は,まぁ説明不要で,社会で頑張ってね的なので終わることが比較的多いのですが,一部猶予の猶予は上記のとおり施設内処遇と社会内処遇の有機的連携を実現させるための猶予なので,何らかの監督機関による監督を想定しておいたほうがいいです。
刑法上の一部猶予は,保護観察が任意的という建前ではありますが,ほぼ間違いなく保護観察はつくだろうと各地の検討会から報告がされており,薬物の一部猶予は保護観察が必要的です。しかも,薬物の場合は,2週間から1か月に1回程度,「簡易薬物提出検査」が義務付けられており(特別遵守事項),ここで見事に陽性結果が出た場合,



刑務所「おかえり。」



となります。当たり前です。





(今日のまとめ)

・一部猶予とは実刑である。
・一部猶予を受けた場合,更生プログラムを受けることとなると思うが,その内容を予め知っておいた上で被告人と協議する必要がある。
・このブログではわかりにくいので,日弁連のEラーニングですぐ勉強するべき。



・ぼくは今日勉強した。



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2016年3月11日金曜日

備忘録

【朝】

今日は嫁の誕生日だ。
毎年プレゼントを選ぶのがめんどくさい。
誕生日にプレゼントをあげるという風習は,どのような理論構成で成り立っているのだろう。
まぁいい。今年も花束あげておけば単純に喜ぶだろう。
ちょろいもんだ。


【昼過ぎ】

午後の横須賀支部の期日に向かう。
車で向かうから少し早めに出ようと思ったが,予期せぬ電話応対で予定より出発時刻が遅れる。
まぁいい。いつも余裕を持って出ているので,この時間でも十分間に合う。
ていうか横須賀遠いな。


【高速入り口前】

赤信号停車中,自動車が横ズレするようにぶれる。
何が起きたか分からなかった。
後ろの車から当てられたのか?いや,ルームミラーを見る限り,後続車にそのような様子はない。
正面の信号と正対した状態で停止していたのに,左斜め45度くらいに車が傾いている。
その信号機を見ると,信号機が根本から折れそうなぐらいブルンブルン揺れていた。

地震が起きた,ということに気がつくまでにしばらくかかった。


【ベイブリッジ】

高速が混んでいる。
なんだこれは。事故か?さっきの地震か?
そう思ったら,第二波が来た。
橋の上にいるせいか,揺れ方はさっきの比じゃない。
周囲の車も全車緊急停止。
何が起こっているのか情報がまったくない。
ここでようやくカーナビにテレビもついていることを思い出す。
テレビをつけたら建物から煙が上がっている映像が流れていた。
「東京?」
この映像は東京の映像らしい。
震度とマグニチュードが発表される。

このとき,ようやくことの重大さに気がつく。


【一般道へ】

阪神大震災が頭をよぎる。あのときは,高速道路がなぎ倒されていた。
最寄りの高速出口でとりあえず一般道へ降りる。

ハンズフリーで,事務所,事務員,弁護士,全員に電話をかけるも,回線がパンクしていて繋がらない。
メールもダメ。auのサーバー死んでしまっていた。
事務所がどうなっているのかがとにかく心配。
自分の担当事務員に,「とにかく帰れ。安全なところにいろ。仕事どうでもいい。」とメール。うまくサーバーから送信され,このメールを見てくれることを祈る。
ところが,他の事務員の一人がマイナーなキャリアメールを使っていて,その回線は生きていたらしく,若干のタイムラグはあったが返事が来た。
どうやら事務所のボスが全員を退避させ,一時的に1階の飲食店に全員を退避させているらしい。そして,弁護士総動員で,順次,事務員を帰宅させるよう指示しているとのこと。
さすがおれのボスだ。どうやら第一派と第二派の間に全員を安全と思われる場所に退避させていた。とりあえずおれの事務員の無事も確認。はよ帰れと伝えてもらう。変に忠誠心が高いから,言わないと帰らなそうで怖かった。

さぁ,おれはどうすべきか。


【横須賀へ】

カーナビに流れる映像は,同じ映像を繰り返し流すだけで,全容が分からない。
横須賀支部に電話をかけるも,どの係にも繋がらない。
横須賀がどうなっているか分からない。
不思議と迷わなかった。

「よし。横須賀行くか。」

今考えれば愚かな判断であった。
ただそのときはまったく迷わなかった。
期日が延期になっていない可能性はゼロではない。
それならば,代理人は,最善を尽くすべきだ。遅刻しようが何が起ころうが,期日があるなら出る。
それが正しいことだと思った。

一般道はとても混んでいて,まったく車が進まなかった。
テレビからの報道内容も徐々に増えてきて,だんだん現状がわかってきた。
気仙沼が火の海になっている映像を見たとき,わけの分からない感情が湧きだし,車のダッシュボードを思いっきり叩いたことは覚えている。

横須賀支部に着いたのは午後7時過ぎ。
当然庁舎は真っ暗で,人っこ一人いなかった。
一応現場まで来たことを証明するための写真を撮り,すぐに移動することに。
津波の心配があるから,海から離れろという報道もあったし。


【家族】

ここで初めて家族の安否を思いだす。
しまったおれには家族がいた。

嫁→無事。当時の職場があった新宿付近で同僚の方々と避難中。
母親→無事。横浜市内の自宅で立てこもり中。
父親→不明。ただ,毎年富士山登頂する等,サバイバル能力に長けているため,家族からあまり心配されていなかった(後日,会社で一夜を過ごしていたことが発覚)。
義父母→どうやら無事。詳細は不明だが無事。

当然だが,相手からの反応もあり。

嫁→どうやって避難するか不確定。
母親→あんたなんで横須賀行ってるの馬鹿じゃないの。
義父母→仕事やってる場合じゃないでしょなにやってるの。

なるほどどうやらおれの想像している以上におれは阿呆らしい。

全員の現状を把握できたので,これからの行動を考える。
現状一番不確定な状態にいるのは嫁と判断。
「どれぐらい時間かかるか分からんが,今から新宿に向かう。但し,安全な場所への移動または帰宅が可能であるならば,おれへの連絡なしにそちらに移動しろ。おれは車の中で睡眠もとれるから。」と指示。
横須賀から一路,新宿へ。


【新宿へ】

高速は使えないので,一般道ルートでナビを設定。
その日買ったばかりのデフテックのCDをかけながら今後のことを考える。
残りのガソリンから,あとどれぐらいの距離を走れるか,頭の中で計算。
新宿経由で帰宅しても,おそらく十分にガスはある。
焦る要素はない。と言い聞かせる。

東京に入ると,ものすごい渋滞。
それ以上に,ものすごい歩行者。
おそらく徒歩での帰宅を試みているのだろう。

携帯の電池が切れかけていることに気がつく。
近くのコンビニに入り,充電器を購入。
ものすごい混雑しているのに,レジのお兄さんが「水は大丈夫ですか?」と聞いてくる。
「車なんです。途中でトイレ行きたくなったら困るから,水は大丈夫です。ありがとう。」
「どこまで行くんです?」
「新宿です。」
「それなら,ペットボトル一本でも持って行った方がいいです。ものすごい勢いで売れているので,そのうち他の店でもなくなります。これ,袋の中に入れておきますから。」

お兄さんはただでペットボトルのお茶をおれに進呈しようとする。

「いや,それなら買うよ。」
「手持ちの現金はまだ大丈夫ですか?たぶん,ATMもそのうち稼働しなくなるかもしれません。」
「大丈夫。まだ全然ある。そっち(レジ内)は小銭ある?これ,バラバラで申し訳ないけど,補充しておいて。あとで帳尻合わなくなるかもしれないけど。」
「大丈夫ですよ,お客さん。」
「いいから。置いていくね。『お釣りはいらないよ』ってやつだよ(笑)」
「ふふふ(笑)お気をつけて。」

都内の渋滞は相変わらずだった。
でも,クラクションを鳴らす車はほとんどいなかった。
クラクションを鳴らす車は,短く「プッ」と鳴らす。
車を運転する人ならわかる。「道を譲ってくれてありがとう。」のサインだ。
誰も,早く進めよとか,怒鳴る人も鳴らす人もいなかった。

多くの緊急車両が通ってきた。
クラクションがない代わりに,サイレンの音はやけに響く。
片側三車線の道路は車で埋め尽くされていて,緊急車両の通る隙間なんてない。
でもきっと,こんな状態で車を走らせようとするドライバーは,それなりの熟練ドライバーなのだろう。
パズルみたいに車両と車両の隙間に車両を入れさせる。車線なんて無視だ。ようやく車一台通れるスペースを見事に生み出し,緊急車両を通した後はまた元どおり片側三車線に車がびっちり埋まる。何年も一緒に練習してきたチームメイトみたいに,息があっていた。おれもそのパズルのひとつ。
過ぎ去っていく緊急車両から,「ご協力感謝します!」とスピーカーから声が。
「みなさん運転気をつけてください!」といつもにはない一言を加える緊急車両も。

お前が気を付けろ。

新宿で嫁をピックアップ。帰れない嫁の同僚の方もいたので,「うちに来てください。」と勧める。
午前2時。


【帰宅】

事務所を出てから約12時間後,帰宅。
その間ずっと運転していたので少し疲れた。

おれが一番最初にシャワーを浴び,嫁と同僚の方は後からゆっくり休んでもらうことに。
シャワーを浴びてすぐ,テレビをつけて,現状を確認する。
これから起こることを予測,計算,予測,計算。
手帳を開き,事件の進捗状況,裁判の期日等を確認,計算,確認,計算。
おそらく,対応できる。
そこからの記憶はなし。

【朝】

近くのコンビニは閉まっていて,少し遠くのコンビニに行く。良かった。空いていた。
水や食料を少しだけ買う。うちは二人暮らしだから,そんなに量はいらないはず。
必要な人が,必要な分だけ買えばいい。そう願う。

またレジのお兄さんに声をかけられる。
「これだけでいいんですか?みなさんもっと買っていかれますよ。」
みんな良い人。
「大丈夫です。備蓄しているのもあるし,当面これで大丈夫です。」
「そのうち販売個数に制限がかかると思います。」
「そうだろうね。あ,こんなときだけど,キャスター3ミリボックスってまだある?」
「えーと,あ,裏の在庫見てきますね。」
朝っぱらから働くコンビニ店員の鑑。
「カートン(10箱セット)でありました。何個いります?」
「2個ちょうだい。」
「じゃあカートンごともってってください。お代は2個分でいいです。」
「それダメでしょ。」
「残りはぼくが払っておきます。不正じゃないし。」
「ダメだよ。払ってもらう意味が分からない。」
「お客さん,ミランファンなんですよね?」
「あぁ,寝巻きのままきたからね。確かにこれはACミランのユニフォームだね。」
「昨日から,なんかお客さんみんな良い人なんですよ。みんなうちの店のこと気遣ってくれて。」
「そうなんだ。」
「ぼくも,ミランファンで,キャスター吸うんです(笑)」
「へー。」
「だからぼくも,お客さんに,なんかしたくて。」

これはぼくとお兄さんだけの秘密。


【事務所へ】

事務所へ。
棚が倒れ,めちゃくちゃになっていた。
ここに人がいたのかと思い,ぞっとする。
サーバーは問題なく動いていることを確認。
所属弁護士に,「緊急の用件がない限り,今日は事務所に出ない方がいい。危ない。」とメール。
そのまま帰宅。

嫁に言った。
「初めて誕生日プレゼントを渡せなかったね。」


【今】

政権が自民党に戻り,震災「前」の状態に戻そうとみんな頑張っている。

だけど思う。

震災「前」の状態に戻してどうするの?と。
原発とかね。
おれは難しいことは分からないけども。
震災「前」に戻したら,もう一度同じことは起こるのではないのか,と。
震災「前」ではなく,震災の「先」を目指すことが大事なのではないかと。

今日は日本のみんなが黙祷している。
おれも黙祷しよう。
でもおれにできることなんて限られている。
被災者みんなをおれは救えない。
おれはおれにできることしかできない。

だからとりあえず,おれは今日を笑って過ごす。
だって今日は嫁の誕生日だから。
日本中がどんよりしていようが,おれだけは嫁を笑わせなきゃいけない。
そうしたら,きっと世界は変わる。


だから私はピアスを買う。今年は嫁の希望通りの商品を贈呈する。

「プレゼント用の有料ラッピングはいかがいたしますか?」
「無料の方でいいです。」

即答してやった。


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2016年1月22日金曜日

生存確認回

よし。もう誰もこのブログの存在を覚えていないはずだ。こんにちは渡部です。


※予告しておきますが,今回はグダグダ回です。


昨年10月に更新をして以来,全く更新する時間がありませんでした。

どれぐらい更新する時間がなかったかというと,完全にこのブログの存在を忘れるぐらい時間がありませんでした。

なぜこのブログを思い出したかというと,大学時代の友人から「ブログ更新しろ」という年賀状が来たからです。

そうだ。ブログ(自称社会派)を書いていたんだ。しかもうちの事務所は,「ブログのアクセス数が事務所の公式HPのアクセス数の10倍を超える」という特殊な事務所だから,

ブログを更新しない
   ↓
みんながぼくのこと忘れる
   ↓
お金がなくなってご飯が食べられなくなる




よし,最近の出来事でも書いておこう。


【なんでブログを放置していたか】

純粋に仕事をしていました。
なんか本当にいろんなことが立て込んで,それなりに忙しかったんです。
プライベートでも全然遊んでいなくて,この年末年始,高校時代の友人と忘年会を一件やったぐらい。
毎日毎日事務所に通っていました。


そんな生活で,面白い出来事に出くわすわけがございません(正論)


実は今も似たような状況ではあるのですが,この状況が打破される見通しが全くついておりません。


どうやら私は「無償で弁護士としての職責を果たし,弁護士会として,市民の皆さんにそれを還元するという高尚な行い」(通称「会務」)巻き込まれた参加しているようで,慣れないことしているもんだから四苦八苦しているようです。

ただ,「会務」と書くと,「まぁ,弁護士として評価されてるのね!かっこいい!結婚して!」と思われがちですが,私がどうやってこの会務に組み込まれたかというと,弁護士会の偉い人から直接電話が来まして,

ぼく「なんですか。」
偉い人「きみのお笑いのセンスを見込んで,頼みたいことがあるんだ」






なんだよその会務。逆に興味湧くわ。






【最近のプライベート】

実は,これ,最近ちょっとした変化が生じているんです。

普通に家に帰るじゃないですか。そうしたら妻がいるんですよ。

まぁ妻がいるところまではよくあることなんですけど,怖いのが,そこから始まる会話なんですよね。

僕「ただいま。」
妻「おかえり・・・」
僕「(あれ,なんか元気ないな。なんかあったのかな。)」
妻「あのね,ちょっといい?」
僕「どうしたの?」
妻「この間,『食器洗ってよ!』なんて言って,ごめんね(真顔)」



僕「(゜Д゜) ?


妻「『食器洗ってよ!』なんて,言葉の暴力だよね・・・(真顔)」



僕「(゜Д゜)ハァ ??



事態が全く飲み込めません。
とりあえず説明を求めることにしました。


僕「本気で何を言っているか分からないんだが,どうした。」
妻「あのね,今ね,広末涼子が出ているドラマを見ていてね(以下省略」


どうやら,フジテレビ木曜22時からやっているドラマ,「ナオミとカナコ」という番組があるらしいのですが,その内容が,「DV夫を殺す計画を立てる」というものらしいんですね。
それを妻は見ているようなんですけど,どうも,劇中にDVシーンとかがあるらしいんですよ。
妻は僕を高校生の頃から知っておりまして,リアル世界で僕をご存知の方は分かると思うんですが,僕はどちらかというとサンデーサイレンスぐらい気性が荒いんですね。
ただ,女性に手をあげるようなことはなく,むしろ半分しか優しさが詰まっていないパブ◯ン(追記:バファリ◯と間違えました。雰囲気が伝わればいい。)よりも優しさに詰まっている人間なわけです。
当然家事も少しはしますし,嫁を怒鳴ったことは一度しかありません(あれは嫁が悪い)。
ドラマのDV夫はすぐかっとなって手を出すらしく,どうやら本当にひどい人みたいなんですけど,私が人生の伴侶として選んだ通称「妻」,ドラマに感化され過ぎて,ぼくのことを本当に良い夫だと錯覚し始めたようです。



妻「いつも怒らないでくれてありがとうね・・・(真顔)」
僕「気持ち悪いからやめてその口調。
妻「感謝してるから・・・(真顔)」
僕「ドラマでこれなら,いつか変な宗教にはまりそうで怖い。





というわけで,現在我が家は「夫が神のようにあがめ奉られているフェスティバル」がガチで開催されており,正直毎週木曜日に家に帰るのが憂鬱です。





あと,いつか,妻が「仕事も家事もバリバリこなすイケメン夫のドラマ」にハマったら,





うちの夫婦はきっと離婚することになります(離婚原因:妻の思い込み 770条1項5号)



【実家の犬】

妻の実家に犬がいるんですけど,こいつがまた可愛いので,よく散歩に連れて行ってあげています。

こいつは頭がいいので,音声認識機能が半端じゃありません。
特定の言葉を聞くと,それに対応した行動を示します。例えば,

「さんぽ」→外に出してくれとドアをカリカリする。
「ごはん」→しっぽをふりふりして,部屋をくるくる回る。

その他,「おすわり」「待て」「お手」「お代わり」「よし」「ストップ」「ゴー」など,多彩な人間語を認識します。中にはぼくが仕込んだものもあります。

そんな可愛いワンちゃんですが,義父母からの情報で,新しい音声を認識したらしいです。




「げんちゃん」→外に出してくれとドアをカリカリする。




どうやら「げんちゃんが来るよ!」「げんちゃんが来たよ!」等々,ぼくの名前を出すと,「さんぽ」を認識した場合と全く同じ行動をするようになりました。





ちなみに実際に散歩から帰るとぼくから興味がなくなります。





ただの散歩要員です。




(今日の一言)

こんな回があってもいいと思うんだ。

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